グラストラッカーは、シンプルな構造と扱いやすさで、バイク初心者からベテランまで幅広く愛されている名車です。そんなグラストラッカーを長く快適に乗り続けるために欠かせないのが、定期的なエンジンオイル交換。一般的には、3,000〜6,000kmごとの交換が推奨されています。
「オイル交換はお店に任せるもの」と思われがちですが、実は必要な道具さえそろえれば自宅でも簡単にできるメンテナンスです。自分で交換することで整備コストを抑えられるだけでなく、愛車を自分の手で整備する楽しさも味わえます。
この記事では、
- 初心者でもできるグラストラッカーのオイル交換手順
- 必要な工具・オイルの選び方
- 作業時の注意点と廃油処理方法
を写真付きでわかりやすく解説します。
また、記事内では実際に筆者が使用しているおすすめ工具やオイル(Amazonで購入可能)も紹介しますので、これから初めてオイル交換に挑戦する方は、ぜひ参考にしてください。
事前準備と用意するもの(パーツ・工具・メンテナンスアイテム)
グラストラッカーのオイル交換をスムーズに行うためには、あらかじめ必要なパーツや工具、メンテナンスアイテムをそろえておくことが大切です。ここでは、実際に筆者が使用しているおすすめアイテムを紹介します。

準備したパーツとオイル
- 4ストローク用エンジンオイル(2L)
- オイルフィルター
- Oリング
- ドレンワッシャー
グラストラッカーは4ストローク単気筒エンジンのため、バイク専用の4スト用オイルを使用します。スズキ純正の「エクスター」シリーズには R5000・R7000・R9000 の3種類がありますが、街乗り中心のグラストラッカーであればR5000グレードで十分です。
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オイル交換の際は、フィルター・Oリング・ドレンワッシャーも一緒に交換するのがおすすめです。これらをバラでそろえるのは意外と手間がかかるため、セット商品を選ぶとスムーズです。
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準備した工具一覧
グラストラッカーのオイル交換を自分で行う場合、最低限の工具をそろえておくことで作業がスムーズに進みます。
- メガネレンチ(ドレンボルトが純正の場合は17mm)
- ソケットレンチ(10mm)
メガネレンチはドレンボルトを取り外す際に使用します。ドレンボルトの真下にマフラーが通っている場合は、メガネレンチを使う方が作業性が良くなります。オイルフィルターカバーを外す際は、ソケットレンチを使うと早く確実に外せます。
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メンテナンスアイテム
オイルが手やマフラーに付着することがあるため、手袋とウエスは用意しておきましょう。また、ドレンパンと廃油処理パックを用意しておくと、抜いたオイルを安全に処理できます。
- パーツクリーナー(パーツ・エンジンの清掃用)
- ウエス(オイル拭き取り用)
- 手袋(耐油タイプ推奨)
- ドレンパン(オイル受け皿)
- 廃油処理パック
- オイルジョッキ(計量して注ぐための容器)
多くの自治体では、廃油処理パックを使えば可燃ゴミとして廃棄可能ですが、地域によってルールが異なるため、事前に確認しておくと安心です。
さらに、エンジンにオイルを注ぐ際には、メモリ付きのオイルジョッキがあると正確に量を測れて便利です。
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オイル交換手順
ここからは、実際にグラストラッカーのオイル交換手順を紹介いたします。ただし本記事の内容はあくまで個人の作業記録・参考情報です。実際に作業を行う際は、必ず サービスマニュアルを確認し、正しい手順と規定トルクを守ること を強く推奨します。
⚠️ 免責事項
本記事を参考にした作業で発生した不具合・事故・損害について、当サイトは一切の責任を負いません。作業はすべて自己責任でお願いいたします。
手順①:古いオイルを抜き取る
まずは、エンジンオイルを抜きやすくするために暖気運転を行います。エンジンを2〜3分ほどかけて軽く温めると、オイルがやわらかくなり、スムーズに排出できます。
次に、エンジン下部にあるドレンボルトをメガネレンチ(またはソケットレンチ)でゆるめて外します。このとき、ドレンボルトの真下に廃油ボックス(またはドレンパン)をセットしておきましょう。


オイルが完全に抜けるまで、5〜10分ほど待ちます。車体を少し傾けると、オイルがよりスムーズに排出され効率的です。古いオイルをしっかり抜き切ることで、新しいオイルの性能を最大限に引き出すことができます。

- ドレンボルトを完全に外すと、勢いよくオイルが噴き出すことがあります。
- 手や服にかかるのを防ぐため、耐油手袋とウエスを準備しておくと安心です。
- 暖気の時間が長いとエンジンやマフラー周辺は熱くなっているので、やけどに注意してください。
手順②:オイルフィルターの交換
※目安:オイル交換2回に1回のタイミングで実施
オイル交換の際、オイルフィルターの交換も定期的に行うことで、エンジン内部をクリーンに保てます。フィルターはオイル内の汚れや金属粉を除去する重要なパーツです。
オイルフィルターカバーを外す
オイルフィルターカバーは、ソケットレンチ(10mm)で3箇所のナットを外すと取り外せます。このとき、カバーの裏にスプリング(ばね)が付いているため、力を加えながらゆっくりと慎重に外しましょう。


カバーを外す際にフィルター内のオイルが流れ出るため、ドレンパンや廃油ボックスを下にセットしておくと安心です。




Oリングを交換・清掃
古いOリングを取り外し、ウエスやパーツクリーナーでカバー周辺を清掃します。その後、新しいOリングにエンジンオイルを薄く塗布して馴染ませてから取り付けます。このひと手間で、装着時の密着性と耐久性がアップします。

新しいオイルフィルターを装着
清掃後、新しいオイルフィルターを正しい向きでセットします。(※裏表を間違えると密着しないので注意)

フィルターカバーにも新しいOリングを取り付け、カバーを元の位置に戻します。3箇所のナットを均等に少しずつ締め付けます。


ドレンボルトの取り付け
最後に、ドレンボルトに新しいドレンワッシャー(パッキン)を取り付けて締め付けます。このとき、締めすぎるとネジ山を傷める恐れがあるため注意が必要です。


本来は規定トルク23N·mで締め付けるのが理想ですが、グラストラッカーの場合はマフラーが干渉してトルクレンチが入りにくいため、今回は手締めで適度な力加減で締め付けました。

手順③:新しいエンジンオイルを注入する

オイルジョッキを使って、規定量の約1.4Lをエンジンに注入します。

このとき、車体を水平に保ちながらオイルレベルゲージで量を確認しましょう。

注入後は、エンジンを始動して数分間アイドリングさせます。オイルがエンジン内を循環すると、オイルゲージのレベルがやや下がるため、再度レベルをチェックし、必要に応じて少量ずつ継ぎ足して最終調整します。

最後に、ドレンボルトやオイルフィルター周辺からオイル漏れがないか確認して作業完了です。

ちなみに、今回使用したデイトナの「オイル交換パーフェクトセット」では、Oリングが2つ余ってしまいました。結局どこに使うものかはわかりませんでしたが、問題なくオイル交換を終えることができました。


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まとめ
グラストラッカーはシンプルな構造で扱いやすく、自宅でオイル交換も十分可能なバイクです。
- 定期的なオイル交換でエンジンの性能を維持し、長く快適に乗り続けられる
- セット商品や便利アイテムを使うと、初心者でもスムーズに作業ができる
- 廃油処理や片付けをきちんと行うことで、安全かつ環境にも配慮できる
自分の手で愛車をメンテナンスすることで、バイクへの愛着も深まります。これから初めてオイル交換に挑戦する方も、ぜひ安心してトライしてみてください。





