旅の計画は、あまり細かく立てすぎないのがポイント。予約不要の無料キャンプ場や、格安で利用できる宿泊施設を拠点に、神奈川から九州までの下道バイクツーリングを楽しんできました。
「次はどこで夜を過ごそう?」と、その日の気分で行き先を決める旅は、自由と冒険が詰まった特別な体験です。この記事では、実際に訪れたキャンプ場や宿泊施設の情報、下道で見た景色や道中の楽しみ方、そして低予算で充実した旅を実現するためのコツをご紹介します。
1. 旅の概要と目的
今回の旅は、神奈川県を出発し、下道をメインに九州を目指す自由なツーリングの旅です。費用を抑えるため、宿泊は予約不要の無料キャンプ場や格安の宿泊施設を利用しました。走る道中、その日の気分や状況に応じて次の目的地を決めていくスタイルで進めました。
移動は基本的に下道が中心ですが、淡路島や四国、九州を渡る際には必要最低限の高速道路を活用。帰りは九州の新門司港から横須賀港までフェリーを利用して旅を締めくくります。
2. ルート全体の紹介
まずは神奈川県からスタートし、長野県の無料キャンプ場を目指します。そこで1泊した後、次は滋賀県の琵琶湖畔の無料キャンプ場で宿泊。広大な湖と静かな夜を満喫します。
その後、淡路島を通過し、四国へ上陸。愛媛県からしまなみ海道を通り、美しい島々を眺めながら広島県へ進みます。最終的に、関門トンネルを抜けて九州へ。旅の終点となる九州では、雄大な自然とツーリングを存分に楽しみました。
グラストラッカーで行くキャンプツーリング!おすすめ積載アイテム&便利グッズ徹底紹介3. 各キャンプ場と宿泊地の詳細紹介
A:田代中津川河川敷(愛川町田代運動公園)(神奈川県)
スタート地点として、神奈川県愛甲郡愛川町にある田代中津川河川敷キャンプ場をご紹介します。今回は宿泊はしていませんが、旅のスタート地点として設定しました。週末には多くのキャンパーで賑わう人気のスポットです。
- 料金:無料
- 予約:予約不要
- 営業期間:年中無休24時間
- 炊事場:無し
- 焚き火:直火禁止
- ゴミ捨て:持ち帰り
- 車両乗り入れ:可能
首都圏からアクセスしやすく、宮ヶ瀬湖やオギノパンなどのツーリングスポットから近い。
週末は混雑しやすい。
住所:〒243-0306 神奈川県愛甲郡愛川町田代
電話番号:046-285-6948 または 046-285-2111(内線)3522
商工観光課 観光振興班
ウェブサイト:https://www.town.aikawa.kanagawa.jp/soshiki/kankyou_keizai/syoko/kanko/info/1629185895426.html
B:木曽駒冷水公園キャンプ場(長野県)
木曽駒冷水公園は、かつてスキー場があった跡地に作られました。公園が造られたきっかけは、外国資本による土地買収の話が持ち上がったこと。日本の美しい水源を守るために、営利目的ではない公園として整備されました。
無料キャンプ場とは思えないほど設備が充実しており、平日でも多くの利用者が訪れる、非常に人気の高い無料キャンプ場です。
- 料金:無料
- 予約:予約不要
- 営業期間:年中無休24時間
- 炊事場:有り
- 焚き火:可能。直火可能エリア有り。
- ゴミ捨て:有り。燃えないゴミは有料。
- 車両乗り入れ:可能
全てが揃った高規格無料キャンプ場
山間に位置し、自然に囲まれた静かな環境。
平日でも利用者が多く混雑している。
住所:〒397-0002 長野県木曽郡木曽町新開130
ウェブサイト:https://kisokomareisui.com
キャンプ場でしっかり休むためのおすすめアイテム
TumugiMart MOLDEX 耳栓 メテオ 6870 (8ペア) モルデックス Meteors 使い捨て 最強 防音 (メテオ 8)
C:湖岸緑地志那1(滋賀県)
湖岸緑地志那1は、滋賀県の琵琶湖沿いにある無料キャンプ場で、美しい湖畔の景色を楽しめるスポットです。設備はトイレと自販機程度と最低限ですが、湖畔を眺めながらゆったりとした贅沢な時間を過ごすことができます。
- 料金:無料
- 予約:予約不要
- 営業期間:年中無休24時間
- 炊事場:無し
- 焚き火:直火禁止
- ゴミ捨て:持ち帰り
- 車両乗り入れ:不可
湖畔の景色が素晴らしく、リラックスできるロケーション。
駐車場が近いので荷物運びが楽。
炊事場がないため、洗い物ができない。
住所:〒525-0005 滋賀県草津市志那町
ウェブサイト:https://kisokomareisui.com
D:快活クラブ 徳島沖浜店(徳島県)
ツーリング中にコストを抑えつつ快適に休みたいときにぴったりなのが、快活クラブです。ネットカフェとしての利用だけでなく、宿泊施設代わりにも使えるため、ライダーにとって非常に便利な選択肢となります。
この日は予定よりも時間が遅れてしまい、キャンプ場に到着する前に日が暮れてしまったため、急遽予定を変更しました。まずはスーパー銭湯に立ち寄ってツーリングの疲れを癒し、その後、ナイト8時間パック(¥2,110)を利用して、寝るだけの状態でしっかり休みました。
- 営業期間:年中無休24時間
- 鍵付完全個室有り
- 駐輪場:屋根付きバイク駐輪場有り
24時間営業で深夜の利用も可能。
屋根付きのバイク駐輪場有り。
シャワーやネット環境が整っており、休憩に最適。
長時間滞在すると料金がやや高め。
住所:徳島県徳島市八万町大野128-1
E:大角海浜公園(愛媛県)
大角海浜公園キャンプ場は、愛媛県今治市にある絶景の海辺キャンプ場です。無料で利用できる施設ながら、整備が行き届いており、ツーリングライダーにも人気のスポットです。目の前に広がる瀬戸内海の眺めは絶景で、しまなみ海道からもアクセスしやすく、ツーリングの中継地として最適です。
- 料金:無料
- 予約:予約不要
- 営業期間:年中無休24時間
- 炊事場:有り
- 焚き火:直火禁止
- ゴミ捨て:持ち帰り
- 車両乗り入れ:車は不可。バイクは乗り入れできますが、利用者が多い場合は、駐車場に止めた方が無難かもしれません。特に禁止等の張り紙はなし。
海が目の前で、オーシャンビューが見られる絶好のロケーション。
海風が強く、テントが煽られることがある。
住所:今治市波方町波方乙893-1
F:ゆうゆう広場(佐波川右岸河川敷多目的広場)(山口県)
ゆうゆう広場は、山口県防府市にある河川敷の無料キャンプ場です。正式名称は「佐波川右岸河川敷多目的広場」で、広々とした敷地が特徴です。川沿いのキャンプスペースでは、自然の音に包まれながら穏やかな時間を楽しむことができます。利用には利用届出書の提出が必要ですが、オンラインで簡単に手続きができるため、手軽に利用できるスポットです。
- 料金:無料
- 予約:予約不要(ただし利用申請が必要)
- 営業期間:年中無休24時間
- 炊事場:無し
- 焚き火:直火禁止
- ゴミ捨て:持ち帰り
- 車両乗り入れ:車両横付け可
バイクをテントのすぐ近くに停められる。
トイレが綺麗に管理されている。
トイレがサイトから少し離れている。
住所:〒747-0062 山口県防府市上右田
ウェブサイト:https://www.city.hofu.yamaguchi.jp/soshiki/27/yuuyuuhiroba.html
G: 別府温泉カプセルホテルグロリア(大分県)
別府温泉カプセルホテル グロリアは、大分県の温泉地・別府にある、リーズナブルに宿泊できるカプセルホテルです。ツーリング中の宿泊地として人気が高く、温泉で旅の疲れを癒しながら、しっかり休息をとることができます。手頃な料金で温泉と宿泊を楽しめる施設は、コストを抑えたいライダーにとって強い味方です。また屋根付きの駐車場があるので、天候の悪い日の滞在先としてもおすすめです。
- 営業期間:年中無休24時間
- 料金:連結型スタンダードタイプ ¥2,800
- チェックイン15:00-チェックアウト11:00
- 駐輪場:有料¥500 (屋根付き)
温泉、サウナで旅の疲れが癒やされます。
屋根付き駐車場(有料)があり、雨の日の滞在先としておすすめ。
料金がリーズナブルでコスパ抜群。
部屋が狭いため、大荷物の場合は不便。
住所:〒874-0944 大分県別府市元町1-25
H:遥拝八の字広場(熊本県)
遥拝八の字広場は、熊本県八代市にある広々とした無料キャンプ場です。広大な敷地を活かした自由なテント設営が可能で、周囲の自然との調和が心地よい空間を提供してくれます。イベント等で利用できない日がありますので、事前に八代市のウェブサイトで確認することをお勧めします。
- 料金:無料
- 予約:予約不要
- 営業期間:年中無休24時間(ただしイベント等で専有されている場合は使用不可)
- 炊事場:無し
- 焚き火:直火不可
- ゴミ捨て:持ち帰り
- 車両乗り入れ:不可。車両横付け可能エリア有り。
広々としたスペースで混雑しにくい。
高速道路と線路が近くにあるため、夜や早朝でも騒音が大きい。
住所:〒866-0061 熊本県八代市渡町 瀬脇1267
ウェブサイト:https://www.city.yatsushiro.lg.jp/kiji00320979/3_20979_122005_up_lsvnu4hc.pdf
I:火の神公園キャンプ場(鹿児島県)
火の神公園キャンプ場は、鹿児島県枕崎市にある無料のキャンプ場で、薩摩半島でも特に雄大な景観を誇ります。立神岩や開聞岳が美しく神秘的にそびえ立ち、まさに最高のロケーションでキャンプを楽しむことができます。
- 料金:無料
- 予約:予約不要
- 営業期間:年中無休24時間
- 炊事場:無し
- 焚き火:直火不可
- ゴミ捨て:持ち帰り
- 車両乗り入れ:不可。
海沿いの絶景ポイントでロケーションが最高。
周辺に観光が充実している。
駐車場とサイトが少し離れている。
薩摩半島の枕崎市南端に位置するため、アクセスが悪い。
住所:〒898-0048 鹿児島県枕崎市火之神岬町47
ウェブサイト:https://www.city.makurazaki.lg.jp/soshiki/suisan/351.html
J:津志田河川自然公園(熊本県)
津志田河川自然公園は、熊本県上益城郡にある、自然豊かな無料キャンプ場です。広々としたスペースがあり、静かな環境でキャンプを楽しむことができます。利用には利用届出書が必要になりますが、オンラインで簡単に手続きができるため、気軽に利用できるスポットとなっています。
- 料金:無料
- 予約:予約不要(ただし利用申請が必要)
- 営業期間:年中無休24時間
- 炊事場:無し
- 焚き火:直火不可
- ゴミ捨て:持ち帰り
- 車両乗り入れ:可能
自然に囲まれた静かなロケーション。
広々としたスペースで混雑しにくい。
夏場は蚊が多く、虫除けが必須
住所:〒861-4617 熊本県上益城郡甲佐町津志田
4. 旅の費用まとめと節約のコツ
今回の旅は、合計12日間の旅程となりました。一番大きな出費は飲食代です。ご当地グルメを堪能したり、道の駅やコンビニで休憩ついでに買い物をしたりと、ついつい財布の紐が緩んでしまいました。しかし、無料キャンプ場を活用したことで宿泊費を大幅に節約することができました。
四国へ渡る際には、高速道路の利用が必要となるため、節約を重視する場合は別ルートを検討するのも一つの方法かもしれません。また、週末や祝日は無料キャンプ場が混雑する傾向があります。静かでゆったりとした時間を過ごしたい場合は、週末・祝日を避けるか、あらかじめ混雑を見越して計画を立てるとよいでしょう。
旅全体を通して、自由気ままなスタイルの中にもしっかりと節約の工夫を取り入れることで、満足度の高い旅を楽しむことができました。
無料キャンプ場:7泊 ¥0
インターネットカフェ:1泊 ¥2,110
カプセルホテル:2泊 ¥5,450 (¥2650+¥2,800) ※1泊は予約サイトの割引使用
フェリー:1泊 ¥26,000 (移動費込み)
ガソリン代:¥12,176
総走行距離:約2,500km
給油:71.21 L
平均燃費:約35km/L
垂水IC-淡路 ¥580
淡路南-鳴門北IC ¥760
今治北IC-西瀬戸尾道 ¥2,340 (しまなみ海道)
関門トンネル ¥110
頴娃IC-谷山IC ¥100 (指宿スカイライン)
5. 下道ツーリングの楽しみ方と注意点
下道ツーリングの楽しみ方
景色を楽しむ
下道は、地元の風景や自然を感じながら走ることができます。海沿いの道や山間部など、ルートによってさまざまな景色が広がります。停まって写真を撮ったり、周囲の町を散策して新たな発見を楽しんでください。
地元の食事を味わう
高速道路のサービスエリアと違い、下道では地元の食堂やカフェなど、地元の味を楽しめるスポットが多いです。地元特産物を味わうことができ、ツーリングの楽しみの一つになります。
寄り道して観光地巡り
高速道路を使わない分、気になる観光スポットに寄り道しやすいのが下道ツーリングの魅力です。道中で見つけた神社や公園、名所を訪れることができます。
ペースを落として疲れを軽減
下道では、スピードを出しすぎず、ゆっくりとしたペースで走ることができるので、長距離ツーリングでも疲れにくくなります。休憩を多めに取りながら走ることで、リラックスした時間を過ごせます。
注意点
長距離移動に時間がかかる
下道をメインに走行する場合、高速道路よりも所要時間が長くなるため、移動距離に応じて十分な時間を確保することが重要です。特に都市部を走行する際は、時間帯によって交通渋滞などで予定以上に時間がかかることがあるため、余裕を持った計画が大切です。
今回の旅では、1日の走行距離を200km〜300kmを目安に設定し、無理なく移動できるように目的地を決めました。この距離であれば、途中で休憩を取りながら、安全かつ快適にツーリングを楽しむことができます。
渋滞や交通量に注意
地元の生活道路を走るため、時間帯によっては車やバスなどが多く、渋滞に巻き込まれることもあります。特に都市部や観光地近くの道路や昼間は混雑することがあるので、ルートを事前にチェックして、混雑しない時間帯に走行するのもおすすめです。
道の状態に注意
下道には舗装が不完全な部分や急カーブの多い道もあります。特に夜間や雨の日は、視界や路面状況に注意が必要です。安全運転を心がけ、無理な走行を避けましょう。
6. まとめ
神奈川から九州までの下道ツーリングは、自由気ままでコスパ抜群の旅でした!無料キャンプ場や格安の宿泊施設を活用することで、宿泊費をしっかり抑えつつ、美味しいご当地グルメや観光地を思いっきり楽しむことができました。
それぞれのキャンプ場や施設には、良いところもあれば注意が必要なポイントもあります。でも、事前に調べておくと意外とスムーズに過ごせるし、ちょっとしたトラブルも旅の良い思い出に。下道ルートでは、地元ならではの景色や道の駅の立ち寄りなど、高速では味わえない発見がたくさんありました。のんびり移動しながら、自然や文化を楽しめるのが下道ツーリングの醍醐味ですね!
旅を楽しむコツは「無理せず気楽に」。今回のルートやキャンプ場の情報が、これからツーリングに出かける方のお役に立てば嬉しいです。ぜひ、安全運転で自分だけの冒険を楽しんでください!
また新しいルートやスポットが見つかったら、次回のブログでお届けしますね。それでは、良い旅を!