こんにちは。今回は「バイクで屋久島へ行く方法」について、私自身の体験をもとに詳しくご紹介します。
ずっと憧れていた屋久島。1993年に世界自然遺産に登録されたこの島は、豊かな森と独特な生態系が魅力で、多くの旅人を惹きつけています。中でも、推定樹齢2,100年〜7,200年ともいわれる縄文杉は、一度はこの目で見てみたいと願っていた存在でした。
そこで、鹿児島からフェリーを利用して、愛車と一緒に屋久島へ上陸してきました!
……が、出発当日にまさかのフェリー欠航というトラブルが発生。
本記事では、バイクで屋久島に行くためのフェリー利用の流れに加えて、実際に私が遭遇したトラブルとその対処法まで、リアルな体験をもとに詳しく解説します。

屋久島へバイクで行くには?利用できるフェリーは2種類!
屋久島へバイクで行く場合は、鹿児島から出港するフェリーにバイクを積み込んで渡るのが一般的です。現在利用できる主要なフェリー航路は、以下の2つです。
屋久島フェリー2 | はいびすかす | |
出発場所 | 鹿児島本港(市街地に近い) | 鹿児島谷山港(市街地から少し離れている) |
出発時間 | 朝8:30 発 | 夕方18:00 発 |
到着時間 | 昼12:30 着(当日着) | 翌朝7:00 着(船中泊) |
バイク予約 | 必要(電話予約) | 不要(当日15:30〜先着順) |
コスト(1名+250cc目安) | 約8,700円 | 約6,950円 |
所要時間 | 約4時間 | 約13時間(種子島経由) |
特徴 | 時間効率重視、朝出発で昼到着 | 宿代節約、のんびり移動 |


①【屋久島フェリー2】

「屋久島フェリー2」は、鹿児島港(本港新町)から屋久島の宮之浦港へと向かう定期フェリーです。
- 鹿児島発:8:30 → 宮之浦着:12:30(所要約4時間)
- バイク・自転車の積載は電話による事前予約制
朝出発すれば昼には屋久島に到着できるため、時間を有効活用したいライダーには非常に便利。料金も比較的リーズナブルで、屋久島ツーリングの定番ルートとして人気があります。


鹿児島発着所:鹿児島県鹿児島市本港新町6番地
屋久島(宮之浦港)着:熊毛郡上屋久町宮之浦1208-1
片道
鹿児島発 8:30 → 宮之浦着 12:30
宮之浦発 13:30 → 鹿児島着 17:40
料金:大人6000円
車両運賃:
自転車900円
単車125cc以下1,800円
単車750cc未満2,700円
単車750cc以上3,700円
②【フェリーはいびすかす】

鹿商海運が運航する「はいびすかす」は、鹿児島〜種子島〜屋久島を結ぶ貨物フェリーです。生活物資を運ぶ船でもあり、観光客だけでなく地元の人々にも広く利用されています。
- 鹿児島発:18:00 → 種子島着:21:40 → 宮之浦着(翌朝)7:00
- バイク積載は予約不可・先着10台まで ※当日15:30から受付開始
このフェリーは、夕方に鹿児島を出発し、種子島で一泊停泊後、翌朝に屋久島へ向かうスケジュール。そのため、昼間は鹿児島観光を楽しみ、翌朝から屋久島観光をスタートできるというユニークな旅程が魅力です。
ただし、乗り場は鹿児島市中心部の「本港」ではなく、「谷山港」なので要注意。市街地から少し離れているため、アクセスには時間の余裕を持って向かいましょう。

また、出航は18:00。春〜夏のシーズンで天候が良ければ、美しい夕日や「薩摩富士」とも呼ばれる開聞岳を望むこともできます。海外からのバックパッカーにも人気で、低コストでのんびり旅を楽しみたい人におすすめのフェリーです。


鹿児島(谷山港)発着場
住所:鹿児島市七ツ島1丁目40-4
TEL:(099)261-7000
片道
鹿児島 → 種子島(夜中停泊) → 宮之浦
18:00発 → 21:40着/翌朝05:00発 → 07:00着
宮之浦 → 種子島 → 鹿児島
08:10発 → 10:10着/11:00発 → 14:40着
料金:大人3900円
車両運賃:
自転車1,200円
原付自転車2,100円
単車125cc未満2,150円
単車250cc未満3,050円
単車750cc未満3,050円
単車750cc以上4,000円
【体験談】出発当日に「屋久島フェリー2」がまさかの欠航!
屋久島は「1ヶ月に35日雨が降る」とも言われるほど、雨が多く天候が変わりやすい島です。
そのため、私は何度も天気予報をチェックしながら、出発直前に「屋久島フェリー2」を電話予約しました。
日曜日は運休とのことで、月曜日の朝便を選択。前日は鹿児島市内を観光し、そのまま市内に宿泊しました。
フェリーの出航は朝8:30。受付は7:00までに済ませる必要があるとのことで、早起きして鹿児島港へ向かいます。
受付の迷いやすいポイントに注意!
鹿児島港に到着後、うっかり旅客ターミナルへ行ってしまいましたが、バイクや車の受付は「車両入口」から「車両貨物受付」へ向かう必要があります。

車両用の入口にはバーが設置されており、バイクは歩道側から入場するよう案内されています。しかし、案内表示が非常に小さく、私は気づかずしばらく迷子に…。その結果、予定より少し遅れて受付に到着してしまいました。




車両貨物受付は建物の中にあり、中で用紙に必要事項を記入します。その際、予約番号と名前を伝え、大人1名6,000円、バイク(750cc未満)2,700円の合計8,700円を支払って乗船券を購入しました。
支払い方法は現金またはクレジットカードが利用可能で、電子マネーには対応していませんでした。
いざ乗船、しかし予想外のトラブルが…
7:20頃から乗船が始まり、係員の誘導でバイクを車両甲板へと移動。船内はやや年季を感じるものの、清掃が行き届いていて清潔感がありました。売店や自動販売機、ちょっとしたゲームコーナーもあり、船旅の待ち時間も退屈しなさそうです。



客室に荷物を置いて出航を待ちますが、予定の8:30を過ぎても船が動きません。
しばらくすると、アナウンスで「エンジン調整のため出航が遅れます」との案内が入りました。
少しの遅れかな?」と待っていたものの、
20分……30分……40分……
そして、出航予定から1時間が経過した9:30、ついにアナウンスが。
「本日はエンジントラブルのため欠航となります」
全乗客が船を降ろされ、旅客ターミナルには払い戻し希望者の長蛇の列が発生。
私もその列に並び、約30分かけて返金処理を完了。
朝から、まさかの散々なスタートとなってしまいました。
「はいびすかす」へ切り替え!バイクは先着制に注意
気を取り直して、もう一つの選択肢である「フェリーはいびすかす」に電話連絡を入れました。すると、バイクの乗船は当日15:30から受付開始で、先着10台までとのこと。
時間には余裕があったので、途中で指宿周辺をツーリングしながら谷山港へ向かうことに。
※乗り場は鹿児島市街地にある「本港」ではなく、郊外の「谷山港」なので要注意です。
受付時間の15:30からは到着が少し遅れましたが、問題なく受付を済ませることができました。
料金は大人:3,900円バイク(250cc未満):3,050円 合計:6,950円支払いました。こちらも屋久島フェリー2と同様に支払いは現金もしくはクレジットカード払いが可能で、電子マネーは対応していませんでした。
なお、屋久島フェリー2の欠航を受けてか、他のライダーも数名はいびすかすに流れてきた様子。
それでもバイクは10台未満で、問題なく乗船することができました。





「はいびすかす」乗船体験レポート|長時間フェリー旅の快適な過ごし方
「フェリーはいびすかす」には売店などの設備がないため、食事や飲み物は事前に準備しておくのが必須です。
受付後は17:00まで外出が可能とのことだったので、周辺のコンビニやレストランで買い出しを済ませました。港周辺には飲食店も複数あり、特に困ることはありませんでした。
船内の客室はカーペット敷きの雑魚寝スタイル。ブランケットと枕が用意されていますが、早めにスペースを確保するのがおすすめです。また、13時間という長丁場の乗船になるため、スマートフォン充電用にコンセント付近の場所を確保すると便利です。ただし、一人で占有することなく他の乗客への配慮は忘れずに。


幻想的な夕景とともに出航
18:00頃に出航。船が動き出すと、夕焼けが海に映えて幻想的な光景に包まれ、朝のフェリー欠航が帳消しになるほど綺麗な景色を眺めることができました。

船内で買い出しした食事を済ませて、しばらくはタブレットにダウンロードしていたNetflixの動画を見てリラックス。21時過ぎには種子島に到着し、ここで下船する人たちと、船内で宿泊する人たちに分かれます。23時前には消灯となりました。
快適な就寝のための持ち物リスト
「はいびすかす」の就寝は雑魚寝スタイル。旅慣れている人はさまざまな工夫をして快適に過ごしています。
耳栓は必須アイテム!
→ 私が乗ったときも、いびきの大きな方がいて、耳栓を持ってきて本当に助かりました。
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マイ枕の持参もおすすめ。
→ 船内にある枕は非常に薄く、首が痛くなる可能性も。私はキャンプ用に持っていたエアーピローを使って快適に眠れました。

翌朝、ついに屋久島に上陸!
朝5:00に種子島を出発し、7:00には屋久島・宮之浦港に到着。
天気も予報通りの快晴で、最高の1日がスタートしました!

【帰りのフェリー】「はいびすかす」で屋久島から鹿児島へ帰還!
帰路も「フェリーはいびすかす」を利用しました。
このフェリーは屋久島から鹿児島までその日のうちに戻れるのが大きな魅力です。以下が実際の運航スケジュールです。
- 宮之浦港(屋久島)8:10 発
- 種子島 10:10 着 / 11:00 発
- 鹿児島(谷山港)14:40 着
受付は朝7:10から開始。
私は7:00前に港に到着しましたが、ちょうど種子島から到着したフェリーが港に入ってくる様子を見ることができ、ちょっと得した気分に。





柔軟な旅にはキャンプが便利!予約不要の選択肢も
今回は宿を予約していなかったおかげで、フェリー変更にも柔軟に対応できました。
屋久島には予約不要のキャンプ場もあるため、急な予定変更にもぴったりです。

まとめ:バイクで行く屋久島は、事前準備と柔軟な対応がカギ!
フェリーの特徴まとめ
- 屋久島フェリー2:朝出発・昼到着。短時間で到着したい人におすすめ
- フェリーはいびすかす:夜出発・船中泊。コスパ重視&時間に余裕がある人向け
屋久島ツーリング成功のポイント
- 両方のフェリーの運航スケジュールを事前にチェックしておくと安心
- 欠航時の代替プラン(はいびすかすなど)を用意しておくとトラブル時も安心
- 宿泊はキャンプ場の活用で自由度アップ&旅費節約にも◎
バイク旅ならではの自由さで、屋久島の壮大な自然を全身で体感できます。
しっかりと準備して、あなたの旅が最高の思い出になるツーリングになりますように!