グラストラッカーのバッテリー交換を検討していると、
- 「自分の年式に合うバッテリーはどれ?」
- 「初期型と後期型で何が違うの?」
- 「開放型からMF(メンテナンスフリー)に替えても大丈夫?」
- 「交換手順や注意点はどうすればいいの?」
といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
グラストラッカー(ビッグボーイ)は年式によって指定バッテリーが異なり、選び方を間違えるとトラブルにつながることもあります。特に初期型では開放型が指定されているため、MFバッテリーへの交換に不安を感じやすいポイントです。
この記事では、年式別の適合バッテリー一覧と初期型・後期型の違いを整理しつつ、バッテリー交換手順や安全に取り付ける際の注意点も分かりやすく解説します。さらに、筆者自身が初期型でMFバッテリーを使用した実体験も交えて、失敗しない選び方と作業のコツを紹介します。
【年式別】グラストラッカー(ビッグボーイ)に適合するバッテリー一覧

まず、グラストラッカーは初期モデルと後期モデルで指定されているバッテリーの種類が異なります。年式を間違えると適合しないバッテリーを選んでしまう可能性があるため、注意が必要です。
以下は、年式ごとの指定バッテリーを比較した一覧表です。
| 年式 | 2000年〜2003年 | 2004年〜2010年 |
|---|---|---|
| 車体型式 | BA-NJ47A | BA-NJ4BA BA-NJ4DA |
| 純正指定バッテリー | YB10L-A2 | YTX7L-BS |
| バッテリータイプ | 開放型 | MF(密閉型) |
| 電圧 | 12V | 12V |
| 容量 | 約11Ah | 6.0Ah |
| 備考 | 定期的な補水が必要 | 電解液注入・充電済み |
※年式・型式によって指定バッテリーが異なります。購入前に必ず車体型式をご確認ください。
初期型(2000年〜2003年 BA-NJ47A型)の特徴
グラストラッカーの初期モデル(2000年〜2003年・BA-NJ47A型)では、開放型バッテリー「YB10L-A2」 が純正指定として採用されています。
初期型 純正指定バッテリーの仕様
- 型式:YB10L-A2
- 電圧:12V
- 容量:約11(Ah)
- 液入り重量約:3.5kg
- サイズ:高さ146㎜ 幅91㎜ 長さ136㎜
- 電解液注入:開放型(定期的な補水が必要)
YB10L-A2(開放型)おすすめバッテリー
近年のバイクでは、MF(メンテナンスフリー)バッテリーが主流となっており、開放型バッテリーを新品で入手するのは意外と難しくなっています。
その中でも、数少ない選択肢としておすすめなのが、台湾ユアサ(GS YUASA)製の開放型バッテリーです。台湾生産ではありますが、バッテリー大手メーカーであるGSユアサの製品だけあり、品質・信頼性ともに高く、純正互換として安心して使用できます。
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後期型(2004年〜2010年 BA-NJ4BA, NJ4DA型)の特徴
グラストラッカーの2004年以降に販売された後期モデルでは、密閉型(MF:メンテナンスフリー)バッテリー「YTX7L-BS」 が純正指定として採用されています。
初期型の開放型バッテリーとは異なり、後期型では補水不要で扱いやすいMFバッテリーへ変更されています。
後期型 純正指定バッテリーの仕様
- 型式:YTX7L-BS
- 電圧:12V
- 容量:6.0(Ah)
- 液入り重量約:約2.5kg
- サイズ:高さ130㎜ 幅70㎜ 長さ114㎜
- 電解液注入:充電済みタイプ(密閉型/MF)
YTX7L-BS 密閉型(MF:メンテナンスフリー)おすすめのバッテリー
国内メーカー・安心重視なら
GSユアサ製バッテリーは、品質・信頼性ともに申し分なく、後期型グラストラッカー用バッテリーの第一候補としておすすめです。
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コストを抑えたい場合
台湾ユアサ(TAIWAN YUASA)製のバッテリーも、品質面で大きな問題はなく、コストパフォーマンスを重視したい方に向いています。
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バッテリーケースのサイズは初期型も後期型も同じ
実は、グラストラッカーのバッテリーケースのサイズは初期型・後期型ともに共通です。後期型では、開放型バッテリーから密閉型(MF)バッテリーへと変更され、それに伴ってバッテリー本体のサイズも小型化されています。容量も11Ahから6Ahへとダウンしています。
ただし、バッテリーが小さくなった分、ケース内の余ったスペースはクッション材で埋めるという構造になっています。新たにバッテリーケースを設計し直すのではなく、既存のケースを流用するこの方法は、スズキらしい徹底したコスト管理の一例とも言えるでしょう。

つまり、後期型であっても、クッションを取り外したり、必要に応じて加工を行えば、より容量の大きいバッテリーを装着できる余地があるということになります。
初期型(BA-NJ47A)にMFバッテリーは取り付けられる?

結論として、グラストラッカー初期型でも、開放型バッテリーから密閉型のMF(メンテナンスフリー)バッテリーへ交換することは可能です。
ただし一般論として、開放型バッテリーに比べて密閉型(MF)バッテリーは充電制御がシビアだと言われています。そのため、車両側の充電回路がMFバッテリーに対応していない場合、バッテリーに悪影響を及ぼす可能性がある、という指摘もあります。
しかし、グラストラッカーについてパーツリストを確認したところ、初期型と後期型でレギュレーターやジェネレーターといった主要な電装部品は共通でした。このことから、初期型だからMFバッテリーが使えない、という心配はほぼ不要と言ってよいでしょう。
【実体験レビュー】安いバッテリーをつけても問題ない?

これは私自身の経験に基づく話です。
確かに、安価なバッテリーは非常に魅力的です。ユアサ製バッテリーの半分程度の価格で購入できる製品も多く、物価や資材価格が高騰している現在、できるだけ出費を抑えたいと考えるのは自然なことだと思います。
しかし私は、価格に惹かれて安価なバッテリーを購入した結果、わずか半年ほどで寿命を迎えてしまいました。しかも、ちょうど半年保証が切れた直後にセルが回らなくなるという状況でした。その前に使用していた台湾ユアサのバッテリーは約3年間使用できていたため、寿命はおよそ1/6。結果的に、コスト面でも節約にはなりませんでした。
さらに、まさか半年でバッテリーが寿命を迎えるとは思っていなかったため、他に原因があるのではないかと点検や調査を行い、余計な時間と手間を取られる結果にもなりました。
やはりバッテリーは、価格だけで選ばず、信頼できるメーカーの製品を選ぶことをおすすめします。もちろん、バッテリーには個体差があり、いわゆる「当たり外れ」があるのも事実です。しかし、品質管理がしっかりしているメーカーであれば、そのリスクを下げることはできます。
バッテリー交換手順
グラストラッカーのバッテリー交換は基本的に簡単ですが、配線を間違えたり固定が甘いとショートやバッテリー破損の原因になるため注意が必要です。ここでは、実際の作業写真を交えながら、初心者の方でも手順をイメージしやすいように、ポイントを整理して解説します。
Step1:サイドカバーを外す
バッテリーは車体右側のサイドカバーの内側にあります。サイドカバーはボルト1本で固定されているだけなので、工具1つで簡単に取り外せます。

※写真では、USBやETCの配線をバッテリーのマイナス端子に接続しています。取り付けている場合は、配線の接続忘れにも注意してください。
Step2:配線を外す
ポイント:必ずマイナス(−)側の配線から外す
- まずマイナス側の配線をボルトから外します
- 次にプラス(+)側の配線を外します
- プラス側には保護カバーがあるため、カバーをめくってボルトを外してください
- ボルトやナットをなくさないように注意
ここで順番を間違えるとショートや火花のリスクがあります。必ずマイナス→プラスの順番で外すことが安全です。


Step3:新しいバッテリーを取り付ける
新しいバッテリーを設置する際は、外した手順の逆で取り付けます。
- 配線はプラス(+)から取り付け
- 次にマイナス(−)側を取り付け
- ラバーバンドでしっかり固定
- サイドカバーを元通り取り付け
取り付け後は、配線が緩んでいないか・接触不良がないかを必ず確認してください。ここを怠るとセルが回らなかったり、最悪バッテリーや電装系にダメージを与える可能性があります。
バッテリーの電圧を定期チェックして長持ちさせる
バッテリーは、走行距離や使用状況によって少しずつ電圧が下がっていきます。特にバッテリーは放置しておくと自然放電するので、定期的に電圧を確認して早めに充電することが寿命を延ばすポイントです。
テスターでバッテリー電圧をチェック
- 車体から外さなくても簡単に測れます
- 電圧が12.4Vを下回るようであれば、充電を検討します
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必要に応じて充電
- トリクル充電(維持充電)やパルス充電に対応した充電器を使うと安心です

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グラストラッカーのメンテナンス項目と交換目安を、走行距離別に整理しています。次に何を点検・交換すべきか確認したい場合は、こちらのまとめ記事が便利です。
まとめ|グラストラッカーのバッテリー選びで失敗しないために

グラストラッカー(ビッグボーイ)のバッテリー交換では、年式による違いを正しく把握することが最も重要です。初期型(2000年〜2003年)と後期型(2004年〜2010年)では、純正指定バッテリーの種類が異なるため、まずは自分の車体型式を確認しましょう。
初期型では開放型バッテリーが指定されていますが、MF(メンテナンスフリー)バッテリーへの交換自体は可能です。実際に、初期型と後期型でレギュレーターやジェネレーターといった主要な電装部品は共通であり、充電回路の仕様が大きく異なるわけではありません。
ただし、MFバッテリーは開放型に比べて扱いがシビアな面もあり、バッテリーの品質や固定方法、使用環境によっては寿命が短くなる可能性があります。価格だけで安価なバッテリーを選ぶと、結果的にコストや手間が増えてしまうこともあるため注意が必要です。
これからバッテリー交換をするなら、年式に合ったバッテリーを選ぶことと、できるだけ信頼できるメーカーの製品を使うことを意識しておくと安心です。ちょっとしたポイントを押さえておくだけで、トラブルを避けやすくなりますし、結果的にグラストラッカーを気持ちよく乗り続けることができます。








