グラストラッカー初期型に密閉型バッテリーを流用|サイズ・固定方法を解説

バッテリーの仮置き

グラストラッカーのセルが弱くなってきた。セルでエンジンが始動できなくなった。そんな症状が出てきたら、バッテリーの交換時期かもしれません。

グラストラッカーは年式によって適合バッテリーが異なります。特に初期モデル(2000年〜2003年・BA-NJ47A型)では、開放型バッテリー「YB10L-A2」が純正指定となっています。

しかし今どき、開放型バッテリーを採用しているバイクはほとんどありません。しかも価格は、MF(密閉型・メンテナンスフリー)バッテリーよりも高め。液補充の手間もかかります。

「だったら、後期型と同じMFバッテリーを使えないのか?」と考える人も少ないくないはず。

そこで今回は、実際に初期型グラストラッカーへ後期型サイズのMFバッテリーを取り付けてみました。バッテリー本体は小型化されるため、そのままではケース内に隙間ができます。そこでクッション材を使って固定しました。

この記事では、実際に交換した作業の流れや用意したもの、取り付け時の注意点まで詳しく紹介します。

※グラストラッカーのバッテリー適合については、以前の記事で詳しく解説しています。

使用したパーツ・工具

バッテリーとクッション材

今回使用したバッテリーは、コストパフォーマンスを重視して台湾ユアサ製を選びました。一般的には、GSユアサ製のほうが品質面で安心という声も多いですが、価格は数千円ほど高くなります。過去に台湾ユアサの開放型バッテリーを使用した際も約3年問題なく使えた実績があるため、今回も十分信頼できる選択と判断しました。

また、後期型用バッテリーはサイズが小さくなるため、そのままではケース内に隙間が生じます。バッテリーを安定させるため、EPDM(エチレンプロピレンゴム)製のスポンジゴムを用意しました。

使用したパーツ

  • YTX7L-BS 台湾ユアサバッテリー
  • EPDMスポンジゴム 厚み10X幅200X長さ200mm

使用した工具

  • ドライバー
  • カッター
  • 両面テープ

台湾ユアサのMFバッテリー

台湾ユアサバッテリー

台湾ユアサは、GSユアサのグループ企業です。「GSユアサと台湾ユアサは別会社で品質がまったく違う」といった意見を目にすることもあります。しかし実際には、GSユアサ製品でも海外生産のものは多く、「国産だと思って購入したら海外製だった」というケースも珍しくありません。

もちろん最終的な品質評価は個体差や使用環境にも左右されますが、価格差と過去の使用実績を踏まえれば、台湾ユアサは十分選択肢に入るメーカーだと判断しました。

今回購入したバッテリーには日本語の説明書も付属しており、現時点で使用上の問題はありません。耐久性については、今後の使用を通して検証していきたいと思います。

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PRバッテリー

サイズ差とクッション材の厚み

バッテリーサイズの違い

初期型グラストラッカーに後期型MFバッテリーを取り付ける際、最も重要なのがサイズの違いです。純正(初期型)サイズと比較すると、奥行き方向・横幅方向ともに約20mmの差が生じます。単純計算では以下のとおりです。

項目初期型後期型差分(埋める隙間)
高さ146mm130mm16mm
奥行き91mm70mm21mm
横幅136mm114mm22mm

実際の固定では、クッション材の圧縮(潰し代)も考慮する必要があります。そのため、単純な差分20mmに対して、30mm程度の厚みを確保できる材料があると安心です。

なお高さ方向については、ケーブルにある程度の遊びがあるため、大きな調整は不要でした。

クッション材にはEPDM(エチレンプロピレンゴム)を使用しました。EPDMは耐候性・耐オゾン性・耐熱性に優れた合成ゴムで、振動の多いバイク用途やエンジン周辺の環境にも適した素材です。

クッション材の物質特性

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実際の取り付け手順

ここでは、実際に行った取り付け手順を紹介します。

バッテリーを取り外す

まずは既存のバッテリーを取り外します。安全のため、マイナス端子から外すのが基本です。

交換前に使用していたのは、純正サイズと同等のMFバッテリーでした。しかし安価な製品だったこともあり、わずか半年で寿命を迎えてしまいました。やはり品質の安定性は重要だと実感します。

既存バッテリーの取り外し

台湾ユアサのMFバッテリーを仮置き

新しいバッテリーをケース内に仮置きし、隙間の大きさを確認します。後期型サイズは明らかにコンパクトなため、そのままでは前後・左右に大きな隙間が生じます。この隙間をどう埋めるかが今回のポイントです。

バッテリーの仮置き

クッション材のカット

用意したクッション材は厚み約10mm。これを40〜50mm程度にカットし、合計6枚用意しました。

クッション材をカット

※写真では4枚ですが、後から2枚追加しています。

両面テープで固定

カットしたクッション材に両面テープを貼ります。今回は家にあった一般的な両面テープを使用しましたが、長期使用での剥がれが心配な場合は、工業用の強力タイプを使用するとより安心でしょう。

クッション材と両面テープ
バッテリーケースとクッション材
バッテリーケース側のクッション材
バッテリーとクッション材
バッテリー側のクッション材

最終的には、横幅方向3枚、奥行き方向3枚のクッション材を使用して、バッテリーが安定するように調整しました。

バッテリーの取り付け

バッテリー本体を設置し、端子を接続します。取り付け時はプラス端子から接続するのが基本です。

ここで一つ注意点があります。バッテリー本体が小型化されているため、端子部分もコンパクトになっており、ボルトサイズが既存品と異なっていました。幸い、台湾ユアサ製バッテリーには専用のボルトとナットが付属していたため、そのまま問題なく取り付けることができました。

バッテリー接続用のボルトとナット

エンジン始動

バッテリー接続

すべての接続を確認し、セルを回します。結果は問題なく始動。セルの回りも安定しており、取り付け自体はスムーズに完了しました。

結論|初期型にMF流用はアリか?

今回は、初期型グラストラッカーに後期型のMFバッテリーを取り付けてみましたが、結論として実用上は問題なく使用できました。

もちろん、耐久性や寿命については今後の検証が必要です。しかし、サイズ差をクッション材で適切に調整すれば、固定も安定し、始動性にも特に不安は感じませんでした。開放型バッテリーは選択肢が限られ、価格も比較的高めです。その点、MF(メンテナンスフリー)バッテリーは製品の選択肢が多く、価格面でも有利な場合が多いのは大きなメリットと言えるでしょう。

純正にこだわるのも一つの考え方ですが、今回のように後期型仕様へアップデートするのも一つの方法です。初期型オーナーでバッテリー選びに悩んでいる方の、判断材料になれば幸いです。

▶︎こちらの記事では、グラストラッカー250のメンテナンスとカスタムについてまとめています。

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