大分県を代表する観光地・由布院は、やまなみハイウェイ沿いに位置し、本来ならツーリングの立ち寄りスポットとして魅力的な場所です。しかし実際には、「バイクをどこに停めればいいのかわからない」「駐輪場が見つからずに通り過ぎた」という声も少なくありません。
その背景にあるのが、バイク対応の駐輪場が極端に少ないという現実です。由布院周辺には無料駐車場がほぼなく、ほとんどが有料。さらに二輪不可の駐車場も多く、バイクでの立ち寄りは事前情報なしではかなりハードルが高いのが現状です。
そこで今回は、
- 「由布院は本当にバイクお断りの街なのか?」
- 「実際にバイクを停められる場所はあるのか?」
この2点を確かめるため、実際にバイクで由布院に立ち寄り、駐輪場事情を調査してきました。
この記事では、実際に使えたバイク駐輪スポットと注意点、そしてツーリング目線で感じた由布院のリアルな印象を、正直にお伝えします。これから由布院方面を走る予定のあるライダーの参考になれば幸いです。
バイクで由布院は行ける?行けない?

結論から言うと、由布院はバイクで「行けなくはない」ものの、気軽に立ち寄れる観光地ではありません。
道路自体は走りやすく、やまなみハイウェイからのアクセスも良好です。そのため「バイクで行けない」というわけではありません。ただし問題になるのは、現地に着いてからの駐輪環境です。
由布院駅周辺や湯の坪街道周辺には、多くの観光客向け駐車場がありますが、その大半が普通車専用。二輪の駐輪を想定していない駐車場も多く、係員に確認すると「バイクは不可」と断られるケースも珍しくありません。
また、街全体が徒歩観光を前提に設計されているため、バイクの取り回しや駐輪スペースの確保が難しく、「ちょっと寄る」感覚で入ると詰みやすいのが実情です。
特に注意したいのが、以下の点です。
- 無料のバイク駐輪場はほぼ存在しない
- 有料駐車場でも二輪不可のケースが多い
- 休日や観光シーズンは空き探しがかなりシビア
- 歩行者が多く、街中での移動自体がストレスになりやすい
このため、事前に駐輪場所を把握していないと、「停められずに周辺を何周もする」「結局あきらめて通過する」といった状況になりがちです。
一方で、数は少ないものの、実際に使えるバイク駐輪スポットが存在するのも事実です。条件や注意点はありますが、場所さえ把握していれば、由布院観光そのものは可能です。
次のパートでは、実際にバイクで停めることができた駐輪スポットを、具体的な場所と注意点付きで紹介していきます。「どこに停めればいいかわからない」という不安を、ここで解消してください。
由布院で実際に使えるバイク駐輪場|実際に停めて確認
実際に由布院の街をバイクで一周しながら、バイクを停められそうな場所を探してみました。観光地だけあって、車用の駐車場の案内は至るところにありますが、バイク専用、もしくは二輪OKと明記された駐輪場はほとんど見当たりません。
道を行ったり来たりしながら探し続け、ようやく「ここなら使えそうだ」と判断できた駐輪スポットがいくつか見つかりました。ここでは、その中でも実際にバイクで利用できた場所を紹介します。
由布院で実際に使えるバイク駐輪場①

あおねの小径(こみち)パーキング
県道216号沿いにあるコインパーキングです。場所は由布院駅と金鱗湖のほぼ中間に位置しており、湯の坪街道を含め、主要な観光スポットを徒歩で巡るにはちょうどいい立地です。
注意点として、利用可能時間は9:00〜17:00のみ。早朝ツーリングの途中や、夕方以降に立ち寄る場合は利用できないため、時間帯には注意が必要です。
駐車方式は前払い制で、料金は300円。音声ガイダンスに従って操作するタイプのコインパーキングでした。
バイクの場合、発券された駐車券をハンドル周りに取り付けるよう案内があります。「風が強い日は飛ばされないだろうか…?」と少し不安になったため、駐車券はしっかりと挟み込み、念のためスマートフォンで駐車券の写真を撮っておきました。


住所:大分県由布市湯布院町川上3015-4
営業時間:9:00-17:00
料金
平日:1日1回9:00-17:00 ¥700
土・日・祝: 1日1回9:00-17:00 ¥1,200
バイク:1日1回9:00-17:00 ¥300
※2025年7月時点の料金です。情報が変更されている場合がありますので、ご利用の際は必ず現地の表記をご確認ください。
由布院で実際に使えるバイク駐輪場②

金鱗湖入口前駐車場
金鱗湖入口前駐車場でも、バイクを駐輪できることを確認しました。由布院周辺の駐車場の中では比較的料金が抑えられており、条件が合えば穴場的に使える駐輪スポットです。
車は観光シーズンや休日を中心に満車になりやすいものの、バイクの場合は駐車場奥の空いているスペースに案内してもらえるケースがあります。料金は車と同じ400円ですが、「あおねの小径パーキング」が満車の場合の有力な代替候補になります。
管理人の方が常駐しているため、初めて利用する場合でも声をかけて確認しやすく、安心感があるのもポイントです。なお、支払い方法は現金のみなので、あらかじめ小銭を用意しておくとスムーズでしょう。
一方で、金鱗湖入口前駐車場は観光客の往来が非常に多い道路に面しているため、出入りの際は注意が必要です。バイクで進入・退出する際は、歩行者や周囲の車の動きに十分気を配り、徐行しながら慎重に運転するよう心がけましょう。

住所:〒879-5102 大分県由布市湯布院町川上
料金:車・バイク 1日400円
※2025年11月時点の料金です。情報が変更されている場合がありますので、ご利用の際は必ず現地の表記をご確認ください。
「バイクお断り」と言われる理由

由布院が「バイクお断りの街」と言われるようになった背景には、観光地としての性質が大きく変化してきたことがあります。
田園風景と由布岳を望む、落ち着いた雰囲気の温泉地として知られていた由布院。しかし近年、そのイメージは大きく変わりつつあるようです。
実際に街を歩いてみて、まず驚いたのは外国人観光客の多さ。すれ違う観光客の体感では約8割が外国人という印象で、周囲からは中国語や韓国語が飛び交い、店舗の案内表示も多言語対応が当たり前になっていました。日本語がほとんど聞こえてこないという、ある意味「異国のような空間」に感じたほどです。
通りにはおしゃれなカフェや和雑貨の店が立ち並び、観光地らしい賑わいを見せてはいるものの、その価格帯や商品の構成を見ると、明らかにインバウンド観光客を意識した内容。日本人の感覚からすると「ちょっと違うな…」「観光地価格すぎるかも」と感じてしまう場面も少なくありませんでした。
こうした環境の変化により、由布院は徒歩観光を前提とした街へと最適化されてきました。人通りが多く、道幅も限られているため、バイクの取り回しや駐輪スペースの確保が難しくなり、結果として「バイクが歓迎されにくい街」という印象につながっているのが実情です。
由布院が意図的にバイクを排除しているわけではありません。ただ、観光客の動線や街の設計が徒歩中心になったことで、バイクはどうしても「後回し」になってしまった。それが、「バイクお断り」と言われる理由だと感じました。
由布市観光客データが示す「街の変化」
実際の感覚だけでなく、統計データから見ても、由布院の観光環境が大きく変化していることがわかります。
2024年(令和6年)の由布市観光動態調査によると、外国人観光客は全体の約38%を占めており、前年比では日帰り・宿泊ともに30〜40%以上の増加となっています。国別では韓国を中心に、台湾・中国・香港などアジア圏からの旅行者が全体の約85%を占めており、由布院が近距離インバウンド観光地として定着しつつあることが読み取れます。
| 区分 | 2024年人数 | 前年人数 | 対前年比 | 全体に対する比率 |
|---|---|---|---|---|
| 日本人 日帰り客 | 1,760,884 | 1,848,115 | 95.28% | 46.2% |
| 日本人 宿泊客 | 1,092,632 | 1,163,737 | 93.88% | 28.7% |
| 外国人 日帰り客 | 1,141,561 | 804,901 | 141.83% | 29.9% |
| 外国人 宿泊客 | 302,826 | 225,675 | 134.19% | 7.9% |
| 合計 | 4,297,903 | 4,042,428 | 106.31% | 100.0% |
一方で、日本人観光客は前年比で約5〜6%減少しており、特に日帰り客の減少が目立ちます。正直なところ、私が感じた「観光客のほとんどが外国人だった」という体感は、数字だけを見ればやや誇張だったのかもしれません。
ただし、由布院駅周辺や湯の坪街道など、観光の中心エリアに限って言えば、外国人観光客の存在感が圧倒的だったのは間違いありません。
オーバーツーリズムがもたらした現実

もともと由布院といえば、温泉街としての「癒し」「静けさ」や自然との調和が魅力だったはずです。しかし現在では、観光バスと人混みであふれる通りが中心地を占拠し、風情ある街並みや景観をゆっくり楽しむ余裕はほとんどありません。
実際に歩いてみると、歩道も狭く、車が往来するたびに立ち止まらなければならないような状況でした。由布院のような小さな温泉地にとって、観光客の急増はキャパシティの限界を超えているように思えます。
このような傾向が続く中で、日本人が「混雑」や「街の変化」を敬遠しはじめている可能性も否定できません。
私が訪れたのは平日でしたが、それでも外国人観光客であふれており、観光施設や店舗は非常ににぎわっていました。地域経済への貢献という面では確かに大きな存在であり、また、外国人観光客が日本文化や温泉街の雰囲気を楽しんでいる姿を見ると、この問題が一筋縄ではいかない複雑なテーマであることを強く感じました。
バイク乗りとしての総括|リピートするかは好み次第

由布院の街は全体的に整備が行き届いており、街並みも美しく、観光地としての完成度は非常に高いと感じました。一方で、「バイクで気軽に立ち寄れる場所か?」と聞かれると、少し工夫が必要な街であることも確かです。
特に気になるのは、バイク駐輪場の少なさ。車向けの駐車場は数多くあるものの、二輪が利用できる場所は限られており、事前に調べておかないと戸惑う場面もあります。バイクが省スペースで済む乗り物であることを考えると、もう少し選択肢が増えると嬉しいところです。
また、街の雰囲気はインバウンド観光を意識した色合いが強く、場所によっては日本人観光客が少数派に感じられることもあります。ただしその分、街には活気があり、食べ歩きやショッピングを楽しめるスポットは豊富。にぎやかな観光地として由布院を楽しむ分には、十分魅力のある場所だと感じました。
ちなみに代表的な観光スポットである金鱗湖は、想像していたよりもコンパクトな印象。壮大な自然や走る楽しさを求めるのであれば、由布院の街中を歩くよりも、やまなみハイウェイを中心とした周辺ルートを走る方が、バイク旅としての満足度は高いかもしれません。
由布院は、「バイクでふらっと立ち寄る場所」ではなく、「下調べをした上で楽しむ観光地」。その前提を理解して訪れれば、ツーリングの途中に立ち寄る価値は十分にあると感じました。


最後に、由布院名物として知られる「金賞コロッケ(200円)」も味わってみました。衣はサクサク、中はほんのりスパイシーで、トロッとしたじゃがいもが印象的。食べ歩きにはちょうどいい一品です。
店先では外国語での接客も当たり前になっており、こうした何気ない場面からも、現在の由布院が国際的な観光地になっていることを実感しました。
由布院の食べ歩きにあると便利なボディバッグ
ツーリング中に意外と困るのが、財布・スマホ・鍵などの小物収納。ジャケットのポケットだけだと、食事や休憩のたびに出し入れが面倒だったり、落下が気になることもあります。
そこでおすすめなのが、RSタイチのウエストバッグ RSB285。
【PR】RSタイチ(RS TAICHI) バイク ボディバッグ ウエストポーチ ツーリング ウエストバッグ RSB285 ユニセックス大人 BLACK

- 体にしっかりフィットして、ライディング中も邪魔になりにくい
- 必要最低限がちょうど収まるサイズ感で、立ち寄りグルメと相性◎
- ウエストバッグとしてもボディバッグとしても使える汎用性
ツーリング先でバイクを降りたあとも、そのまま持ち歩ける実用性が魅力です。日帰りツーリングやグルメスポット巡りのような「軽装で動きたい旅」に向いています。
関連記事|由布院・阿蘇ツーリング
由布院を抜けて阿蘇方面へと続く、九州屈指の絶景ロードを初心者目線で解説。交通量が少なく、バイクで「走る楽しさ」をしっかり味わいたい人におすすめのルートです。
混雑したメインストリートを少し外した、ツーリング途中に立ち寄りたい一軒。由布院でもバイク旅と相性の良いグルメスポットを探している方はこちら。
まとめ|それでも行くなら事前リサーチ必須!
由布院は街全体が整備され、観光地としての魅力は十分。ただし、バイクで訪れる場合は注意点がいくつかあります。
- バイク駐輪場は非常に限られているため、事前に停められる場所を調べておくことは必須です。現地で探そうとすると選択肢が少なく、気軽に停められる場所はほとんどありません。
- 平日であっても観光客は多く、街中は常ににぎわっています。静かな温泉街をイメージして訪れると、少し印象が異なると感じるかもしれません。
- 観光の中心エリアはインバウンド需要を意識したつくりになっており、昔ながらの素朴な温泉地を期待している場合は、あらかじめその点を理解しておくと気持ちのギャップは小さくなります。
もし、静けさの中で景色を楽しみながら走るバイク旅を求めているなら、あえて由布院を外し、やまなみハイウェイや阿蘇方面の絶景ルートをメインに走る方が、バイク旅としての満足度は高いでしょう。
由布院は、下調べをしたうえで「観光地として楽しむ」場所。その前提で訪れれば、ツーリングの途中に立ち寄る選択肢として十分にアリだと感じました。
─── 関連記事 ───







